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OUTDOOR"BIRD WATCHING"
by HIROSHI FUJIKADO

Dec 04, 2023

— アリスファームの活動内容を教えてください。

アリスファームという団体を初めてちょうど50年となります。ファームっていうのは狭義で言うと農家とか農場なんですけど、広い意味で言うと、モノを育てる場所という意味です。

ファームって名乗ると、何を行っても良いのです。なにかを作れば、全部カバーできる。 農業も家建てることも家具作ることも、いろんなことをやってきて、という50年の歴史ですね。農業も家建てることも家具作ることも、いろんなことをやってきて、という50年の歴史ですね。

— ファーマーとして楽しみは??

ブルーベリーはもう秋なので、収穫が終わって今から葉っぱが落ちるんですね。これから冬が来て、場合によっては3メートルの積雪があるのすが、その下で耐えなきゃいけないので、枝が折れないように1個1個巻いていくという作業を行います。そして春になると雪が溶けて、秋に結いたものを全部ほどいて、それから肥料を撒いたり、周りの草を刈る作業をします。それらの作業を行うと6月頃に花が咲きます。

農業っていうのはどれもそうですけど、収穫のところに最大のポイントがあります。そこ(収穫)に向かって1年のサイクルがある訳です。かなり地味な仕事ですよ。あるいはコツコツとやるような仕事なんだけれども。1年後に花が咲いて、実になってというところがひとつのピークになる。それでようやく仕事が完結します。1年間掛けて出来た実というのは本当に貴重だし、自分にとって、より輝いてみえています。

— ライフワークのバードウォッチングについて。

犬たちがいるのは良いですね。必ず散歩へ出なきゃいけないので。犬たちと庭を1周回るというのが朝の日課です。散歩の時は必ず双眼鏡を持って出掛けます。ほとんどたえず、鳥を見ていますね。そして、出会った鳥を全部記録しています。残念なのはこの20年間くらい記録リストが年々短くなっているんです。『あの鳥、来ないね、今年はあの鳥も来なかったね』っていうのが増えてきている。つまり、記録リストが短くなっているのが僕の近年の悩みですね。枯れた枝にキツツキが穴を開けるんですけど、天然記念物でカラスサイズのクマゲラという鳥がたまに来ます。その鳥がいるとラッキーですね。

その穴で他の鳥が巣を作ったりして上手く出来きています。雑木林が生態系では良い林とされています。この雑木林はいろんな生き物がいて、鳥もいるし天然林で良いですね。

— アウトドアフィールドで暮らす理由や魅力はなんでしょうか?

僕は確かにファーマーですけども、ファーマーっていう肩書きの他に5か6の肩書きが付くくらい、いろんなことをやっています。その中で一番大切にしている事は『ナチュラリスト』という立場なんですね。そのために僕はここで暮らしています。

家の裏山には哺乳類で言うと、熊はもちろんテンもいるし、オコジョやイタチもいる、あらゆる動物が生きています。そういう生き物との接触がすごく好きで、だから僕はここに居ます。『That's why I'm Here』だから僕はこの場所を選ぶ。この場所にいる理由が明快に、はっきりしているんです。

profile

藤門ひろし

1946年上海生まれ。北海道赤井川村でベリー園や果樹作りを中心とする創業から50年目を迎える「アリス・ファーム」代表。ファーム=「ものを育てる場所」として家造り、シェイカー家具作りなど様々な活動を行う。ライフワークはバードウォッチング。
https://www.arisfarm.com/ @arisfarm1974

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OUTDOOR"BIRD WATCHING"
by HIROSHI FUJIKADO

Dec 04, 2023


— アリスファームの活動内容を教えてください。

アリスファームという団体を初めてちょうど50年となります。ファームっていうのは狭義で言うと農家とか農場なんですけど、広い意味で言うと、モノを育てる場所という意味です。

ファームって名乗ると、何を行っても良いのです。 なにかを作れば、全部カバーできる。農業も家建てることも家具作ることも、いろんなことをやってきて、という50年の歴史ですね。

— ファーマーとして楽しみは??

ブルーベリーはもう秋なので、収穫が終わって今から葉っぱが落ちるんですね。これから冬が来て、場合によっては3メートルの積雪があるのすが、その下で耐えなきゃいけないので、枝が折れないように1個1個巻いていくという作業を行います。そして春になると雪が溶けて、秋に結いたものを全部ほどいて、それから肥料を撒いたり、周りの草を刈る作業をします。それらの作業を行うと6月頃に花が咲きます。

農業っていうのはどれもそうですけど、収穫のところに最大のポイントがあります。そこ(収穫)に向かって1年のサイクルがある訳です。かなり地味な仕事ですよ。あるいはコツコツとやるような仕事なんだけれども。1年後に花が咲いて、実になってというところがひとつのピークになる。それでようやく仕事が完結します。1年間掛けて出来た実というのは本当に貴重だし、自分にとって、より輝いてみえています。

— ライフワークのバードウォッチングについて。

犬たちがいるのは良いですね。必ず散歩へ出なきゃいけないので。犬たちと庭を1周回るというのが朝の日課です。散歩の時は必ず双眼鏡を持って出掛けます。ほとんどたえず、鳥を見ていますね。そして、出会った鳥を全部記録しています。残念なのはこの20年間くらい記録リストが年々短くなっているんです。『あの鳥、来ないね、今年はあの鳥も来なかったね』っていうのが増えてきている。つまり、記録リストが短くなっているのが僕の近年の悩みですね。枯れた枝にキツツキが穴を開けるんですけど、天然記念物でカラスサイズのクマゲラという鳥がたまに来ます。その鳥がいるとラッキーですね。

その穴で他の鳥が巣を作ったりして上手く出来きています。雑木林が生態系では良い林とされています。この雑木林はいろんな生き物がいて、鳥もいるし天然林で良いですね。

— アウトドアフィールドで暮らす理由や魅力はなんでしょうか?

僕は確かにファーマーですけども、ファーマーっていう肩書きの他に5か6の肩書きが付くくらい、いろんなことをやっています。その中で一番大切にしている事は『ナチュラリスト』という立場なんですね。そのために僕はここで暮らしています。

家の裏山には哺乳類で言うと、熊はもちろんテンもいるし、オコジョやイタチもいる、あらゆる動物が生きています。そういう生き物との接触がすごく好きで、だから僕はここに居ます。『That's why I'm Here』だから僕はこの場所を選ぶ。この場所にいる理由が明快に、はっきりしているんです。

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藤門ひろし

1946年上海生まれ。北海道赤井川村でベリー園や果樹作りを中心とする創業から50年目を迎える「アリス・ファーム」代表。ファーム=「ものを育てる場所」として家造り、シェイカー家具作りなど様々な活動を行う。ライフワークはバードウォッチング。
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